水田 寛展「ぬかるみのたくらみ」開催中です。←終了しました。
京都の同時代ギャラリーにて水田の個展が開催中です。3月1日日曜までです。会期中無休ですが、最終日は18時までなので気をつけて下さい。
「ぬかるみのたくらみ」
MIZUTA Hiroshi solo show
2月24日(火)〜3月1日(日)
開廊時間: 12:00noon – 7:00p.m.
(最終日のみ – 6:00p.m.)
同時代ギャラリー
入場無料
Feb. 24 – Mar. 1, 2015
open hours: 12:00noon – 7:00p.m.
(Last Day – 6:00p.m.)
DOHJIDAI GALLERY of ART
Admission Free
作者コメント
今回の展覧会タイトル「ぬかるみのたくらみ」というのは、自分が小さかった頃、雨上がりにできたぬかるみで友達とよく遊んでいたことを思い出してつけたものです。溝を掘って水路をつくろうとか、雨水を一カ所に集めて池みたいにしようとか、最初のうちは子供なりに色々考えながら一生懸命工事をするのですが、時間がたつにつれ元々の計画はどこかへ行ってしまって、しまいにはただ泥と水をいじくりまわすだけになっていく。集中力がつきるまで、あるいは日が暮れるまで、ただひたすらそんな作業に没頭していたように記憶しています。まるで泥と水が私たちの頭の中に、こうしたいああしたいというアイディアを発生させ、それを餌に私たちをおびき寄せて弄んでいたかのようでした。
今でも絵を描いていると、同じようなことが起こります。特に油絵具という素材は泥と水に似たところがあって、しばしば当初のアイディアやプランが後退していって、素材である絵具に優位に立たれてしまうことがあります。しかし、それはあながち悪いことではなく、最終的に素材に翻弄されて、何がしたかったのか分からなくなってしまった作品を他の人が見て面白いということもあります。技術や経験を動員して素材を思い通りの形にして行くわけですが、時には素材のたくらみに身を任せるのが良い場合もある。絵画というのはそうした駆け引きの現場でもあります。
そのようなことを考えながら主に2013年~2015年はじめまでに制作した作品を展示いたします。ご高覧頂けましたら幸いです。
水田 寛