谷澤紗和子さんと藤野可織さんのコラボ展示「無名」を観てきました。

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京都の平安神宮近くの、KUNST ARZTで開催中の谷澤紗和子さんと藤野可織さんのコラボ展示を観てきました。谷澤さんは人形のようなフォルムの焼き物の作品で、目や鼻のありそうな位置に、アサリなどの貝殻を埋め込んで焼いてその部分が不思議な形の空洞になっている作品で、小説家の藤野可織さん(「爪と目」など書かれた方ですね。)は、名前についての短編を執筆。焼き物の作品と文章が交わるような交わらないような、緊張感のある距離感が良かったです。
私もありとあらゆるものに名前がつているということについて時折考えることがありました。特に最近スポーツの報道なんか見てても、スポーツ選手の心理状態や、平常心を保つための工夫なんかにいろいろ名前がついていたりして、なんか、へ〜〜と思うことがあります。「ランナーズハイ」という言葉をはじめて聞いた時、分かる気がしつつも、そういうものにまで呼び名がついていることにすごく驚いたのを覚えています。そんなことを考えながら展示見てました。
谷澤さんの作品作りでの貝殻の調達の話なんかも面白かったです。今日作品作りをしていると人間社会のことしか見えなくなりますが、自然な形で土地の力にアクセスしてる感じが、大学の時からまた変わって来たんだなと感じました。
ちなみに展示台も私すごく好みでした。参加作家達の相乗効果はやはり会場で観ないと分からないと思います。11月1日までのようです。